エコノミークラス症候群

肺動脈に血液の塊(血栓(けっせん))が詰ま

る病気のことを、“肺血栓塞栓症”と呼びます。

飛行機の狭い座席(エコノミークラス)で

長時間座っていて、急に立ち上がったときなど

に発症することが多いことから、

肺血栓塞栓症は“エコノミークラス症候群”とも呼ばれます。

食事や水分を十分にとらず車の中や飛行機など

狭い環境で長く座った状態で動かないでいると、

血液は濃くなって固まりやすくなり、足の静脈

の血液がよどんでしまいます。この状態が続くと、ふくらはぎの静脈内に血の塊(血栓)ができてしまいます。

これを、深部静脈血栓症と呼びます。

下肢に静脈血栓症を発症すると、

血栓が生じた側の脚がむくんだり、腫れたり、

痛くなることがあります。

静脈内にできた血栓は、しだいに大きくなり、ちぎれてしまいます。

それが、血流にのり、肺動脈や肺に流れてしまうことがあります。

血液の流れに乗って運ばれてきた異物(血栓)が肺動脈をふさぐことを塞栓(そくせん)とい

い、この状態を肺血栓塞栓症と呼びます。
小さな血栓が肺動脈につまった場合は、

肺へ流れる血流が低下して肺でのガス交換が不十分になるため、息切れ、胸や背中の痛みを自覚することがあります。

さらに、大きな血栓がつまった場合には肺へ流れる血液が著しく低下するため、

ガス交換ができなくなるだけでなく、血圧も低下するおそれがあります。

肺血栓塞栓症は命に関わることもある、危険な病気です。

災害時には、車の中など脚を十分に伸ばせない狭い生活環境や、寒さ、十分に水分が摂れないなどのリスクが重なることから、

肺血栓塞栓症への十分な注意が必要です。

 

 

 

 

予防策①下肢の運動

ときどき、軽い体操やストレッチ運動を行うようにしましょう。
かかとの上げ下ろし運動をしたり、脹脛を軽くもむだけでも効果があります。医師から指示がある場合は、弾性ストッキングを着用しましょう。

予防策②水分補給

トイレが心配で飲み物を控える事もあるかもしれません。しかし、水分の補給で血液の巡りが良くなり、血栓のリスクを下げる事が出来ます。1日に500mLペットボトル2本を目安に、できるだけ飲むようにしましょう。

予防策③生活習慣の見直し

コレステロールや血圧、血糖値の管理をすることで血栓症のリスクを下げる事ができます。標準体重を維持する、野菜や食物繊維の摂取を意識しましょう。また、喫煙は血管にも深刻なダメージを与えます。静脈血栓だけでなく心筋梗塞や脳卒中の原因にもなるので、禁煙も非常に重要です。