深部静脈血栓症
おはよう御座います
今日は深部静脈血栓症についてかきます。
ケガをした時に出血しても、
しばらくすると血は傷口で固まって、
自然に止まります。
このように血液が固まることを「凝固」といいます
。通常、血液は血管の中では固まることなくさらさらと流れていますが、
血管が傷ついたり、血液の流れが悪くなったり、
血液自体が固まりやすくなったりすると、
血管の中でも血栓ができることがあります。
手足の静脈に血栓ができるのが「深部静脈血栓症」で、
できた血栓が血管の中を流れていき、
肺の動脈に詰まる病気が「肺塞栓症」です。
「深部静脈血栓症」と「肺塞栓症」は連続した病気なので、
合わせて「静脈血栓塞栓症」(VTE)と呼ばれています。
深部静脈の病気で最も多いのが深部静脈血栓症です。
深部静脈に血栓がある=深部静脈(幹線道路)が途中で通行止め
↓
渋滞(血液の欝滞)
↓
足へ逆流
↓
足のむくみ、痛み、静脈の拡張(静脈瘤)
しかし深部静脈血栓症のもっと困ることは
、この症状ではありません。
足にできた血栓はじっとしているとは限りません。
静脈の流れは足から心臓(下から上)ですから
、血栓もその流れに乗って、
心臓のほうに流れていくことがあります。
心臓に飛んだら心筋梗塞になんてことはありません。
心臓は大きな袋なので、
血栓はあっさりスルーしてしまいます。
脳梗塞になんてこともありません。
静脈の血液は心臓を出たら、
肺に向かうのです。
、深部静脈血栓症で一番怖いのは肺塞栓症です。
肺で浄化(酸素化)される血液の通り道がふさが
って、肺が仕事できなくなる状態です。
注)肺梗塞とはちょっと違います。梗塞とは組織(臓器)が壊死してしまうことで、心臓や肺のように血液を相手に仕事をする臓器には、自分が生存するため別の血液取り込み口(冠動脈など)があります。だから肺そのものは壊死しません。